染替え


千葉県在住 K様の色無地を染替えしました


お客様が“ちょっと派手になったかな?”ということで
全く違う色の色無地に染替えです



まずは、採寸から
測る箇所が結構あります
この段階でシミの箇所や生地の状態(表地、裏地)なども検査していきます
注)写真の撮り方で上のきものと色が違うように見えますが、同じものです(汗)



それでは、いよいよ解き始めです
袖から外していきますが、先ずは裏地を解いて



袖を身頃から外すにはこの「トメ」を取らないといけません
なかなかきっちり縫ってあると取れないんだなコレが
(もっともすぐ取れるようでは袖付けがほどけてしまいますが)



袖の表地から裏地を取りました
袖口布(裾回しと同生地)を胴裏から外します



片袖の袖の表地、裏地、袖口布と三つに解けました


表地、胴裏、裾回し、すべてバラバラになりました
これから破縫いへと移ります



解いてみるとわかりますが、表に出ている部分はヤケがあるのがわかります
写真折り山から右側がヤケています



昔は手で破縫っていましたが、現在は専用ミシンがあります
縫い合わせる生地の裏同士を合わせて縫っていきます



こんな感じ、一本糸です
この破縫い方には順番や方向があるので、慣れが必要かな



縫いあわせを広げる(この場合上下に)とこんな感じ
生地同士が重ならないように仕上がります



こちらは胴裏です
破縫いで気をつけなくてはいけないのが、地の目を通して破縫わないと
せっかく仕上げても曲がってしまうことがあります
写真わかりづらいですが一番端の糸を引くとこんなにずれていることがあります



裾回しも同じく破縫って行きます細かいパーツが多いので結構大変
ここまでがトキ、ハヌイの工程です。表地、胴裏、裾回し、全部で2500円
(汗)



胴裏は洗張りへ、表地、裾回しは京都へ
少しの間、別々に、(写真はイメージです)



京都より色抜き、無地染め、仕上げと工程を終えて染め上がってきました
元の色ヤケ等ありましたが、比較的軽いヤケだったのできれいに染め上がりました
染替え前の色とは大分違う色となりました(これでまだまだ着られますね)
どうしてもシミやヤケ等が出てしまう場合、仕立のときにやりくりして、着たときには見えない部
分に持ってくる、なんてことも可能です
これから洗張りした胴裏と共に仕立て屋さんへ行きます



仕立屋さんから仕上がってきました
裾回しも、もちろん同色に染め直してあります
最初の元の色から想像できないようなきれいな若草色の無地の着物に変わりました
また何年?何十年?着られることでしょう

(完)

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